使っていない部屋が生まれる原因とは?活用につながる断熱の考え方

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「夏は暑すぎるから近寄らない」「冬は冷えるから物置になっている」。そんな使っていない部屋はありませんか?

戸建てでは、部屋ごとの温度差が大きくなることで、いつの間にか使わない部屋が生まれることがあります。ただ、その部屋も夏涼しく冬暖かく整えられれば、暮らしの楽しみを増やす場所に変えられるかもしれません。

この記事でわかること

  • 使っていない部屋ができやすい家の特徴
  • 部屋が一つ快適になることで広がる暮らし
  • 趣味や創作に使う空き部屋のアイデア
  • 床・天井・窓から考える断熱リフォーム
  • 現地で確認したい家ごとの違い

1. 温度差が大きく、使っていない部屋はありませんか

活用の温度差が大きく、使っていない部屋はありませんかを表す図解イラスト

家の中にあるのに、ほとんど入らない部屋。荷物を置くだけになっている部屋。そういう場所があるなら、まず温度のことを思い出してみてください。

1-1. 部屋ごとの温度差が、足を遠ざける

リビングはエアコンが効いているのに、廊下を挟んだ部屋は夏にむっと暑い。冬は足元から冷えて、長くいられない。こうした温度差があると、自然と人は過ごしやすい部屋に集まります。

つまり、使っていない部屋がある理由は、広さや間取りだけではないんです。その部屋で快適に過ごせないことが、使わなくなる大きな理由になっている場合があります。

「使ってない部屋、ないですか?」とお聞きすると、思い当たる方は少なくありません。家族構成が変わったからではなく、暑さや寒さを避けるために空いている部屋もあるんですよね。

国土交通省が断熱改修を予定する住宅で行った調査(中間報告)でも、部屋間の温度差が大きく、床の近くの室温が低い住宅ほど、居住者の血圧が有意に高いという結果が出ています。温度差は、快適さだけでなく、体にも関わる問題なんです。

出典: 国土交通省「断熱改修等による居住者の健康への影響調査 中間報告(第3回)」(2019年1月24日公表)

1-2. 温度差はヒートショックにも関わる

暖かい部屋から寒い場所へ移動したときの急な温度変化は、ヒートショックの心配にもつながります。ここでは詳しく触れませんが、使わない部屋だけの問題ではなく、家の中を移動する際の問題として考える必要がありますね。

ヒートショックについては、こちらの記事で詳しくお伝えしています。

家じゅうを同じ温度にするのは簡単ではありません。それでも、温度差が大きい場所をそのままにせず、できるところから見直す意味はあります。

次は、空いていた部屋が快適になったとき、暮らしに何が増えるのかを考えてみます。

2. 夏涼しく冬暖かい部屋が一つ増えると、暮らしの楽しみが広がる

使っていない部屋 活用の夏涼しく冬暖かい部屋が一つ増えると、暮らしの楽しみが広がるを表す図解イラスト

使っていない部屋を活用できるようになると、単に「部屋数が増える」以上の変化があります。

2-1. 家の中に、自分が過ごしたい場所が増える

夏涼しく、冬暖かい部屋が一つあれば、そこで本を読む、音楽を聴く、手を動かす。リビングとは別に、落ち着いて過ごせる場所を持てます。

家族と一緒に過ごす場所はもちろん大切です。とはいえ、一人で集中したい時間や、好きなことに没頭したい時間もありますよね。

だからこそ、空き部屋を「我慢して入る部屋」から、自分から使いたくなる部屋へ変えることには価値があります。

同じ調査では、断熱改修で室温が上がり、暖房の習慣が変わった住宅で、家の中で体を動かす時間が有意に増えたと報告されています。快適な場所が増えると、家の中での過ごし方そのものが変わっていくのかもしれませんね。

出典: 国土交通省「断熱改修等による居住者の健康への影響調査 中間報告(第3回)」(2019年1月24日公表)

2-2. もったいない部屋を、楽しめる場所にする

せっかく家の中にある部屋が、暑さや寒さのために使われていない。これはやはり、もったいないことです。

全面的に家を変えなくても、ひと部屋の使い方が変わることで、日々の暮らしの感じ方は変わります。私は、断熱リフォームは寒さをしのぐためだけの工事ではなく、住まいで過ごす時間を楽しむための手段でもあると考えています。

では、その部屋をどのように使えるのか、具体的に見ていきましょう。

3. 趣味・映画・創作・教室に。空き部屋の活用アイデア

使っていない部屋の趣味・映画・創作・教室に。空き部屋の活用アイデアを表す図解イラスト

快適になった空き部屋は、目的を決めるとぐっと使いやすくなります。大がかりな用途でなくても、自分の好きな時間を置く場所として十分です。

3-1. 籠もって楽しむ趣味の部屋

読書、楽器、ゲームなど、少し籠もって楽しみたい趣味はありますよね。リビングでは落ち着かないことでも、専用の部屋なら気兼ねなく向き合えます。

映画が好きな方なら、シアタールームのように使うのもよいかもしれません。暑い時期や寒い時期でも、長い作品を最後までゆっくり楽しめる環境はうれしいものです。

3-2. 手を動かす創作の場所

手芸、絵画、プラモデル、模型制作などは、道具や材料を途中のまま置いておける場所があると便利です。

リビングのテーブルを毎回片付ける必要がなくなれば、少しの時間でも作業を始めやすくなります。創作を続けやすい環境として、空き部屋を使う考え方です。

3-3. 人とつながる小さな教室

サロン、料理、習字、私塾などを開く場所として考える方もいるでしょう。誰かを迎えるなら、夏の暑さや冬の寒さを気にせず過ごせることが大切になります。

私の実感では、サロンや教室を始めるのは、子育てが一区切りついた奥様が多いんですよ。自分の時間ができて、「何か始めたい」と思ったとき、家に使っていない部屋があるのは心強いものです。

もちろん、部屋の使い方は住む方それぞれです。大事なのは、使っていなかった部屋に「ここで何をしようか」と思える理由が生まれることですね。

そのためには、まず快適さの土台をつくる必要があります。

4. 床・天井・窓の断熱で、使いたくなる部屋を目指す

使っていない部屋 活用の床・天井・窓の断熱で、使いたくなる部屋を目指すを表す図解イラスト

ここでは、壁を壊さずに部屋の暑さ・寒さを見直す考え方をお伝えします。

家は、外の暑さや寒さが床、天井、窓などを通して室内へ伝わります。また、床下や天井裏から空気が動くことで、室内の感じ方に影響することもあります。

断熱は、家を厚手の上着で包むようなものです。外の温度の影響を受けにくくし、室内で整えた温度を逃がしにくくする役割があります。

4-1. 床・天井・窓の3点を見ていく

空き部屋の快適さを考えるとき、私たちは床・天井・窓の3点を確認します。

床下から冷えが伝わっていないか。天井裏から夏の熱が影響していないか。窓から暑さや寒さが入りやすくなっていないか。こうした場所は、普段の暮らしでは見えにくいところです。

必要に応じて、床下や天井裏の断熱材、内窓、空気の通り道を区切る施工などを考えます。気流止めというのは、簡単に言うと、床下や天井裏から壁の中へ通る空気の流れを止めることです。

ただ、見えない場所の状態を確認しないまま、「ここを工事すればよい」と判断するのは難しいですね。

4-2. 壁を開けず、今の暮らしを大きく変えない

断熱リフォームというと、壁を壊して大きな工事をするイメージがあるかもしれません。私たち断熱リフォーム相談室では、壁は開けません。

天井裏や床下からできること、窓でできることを考え、見えるところをできるだけ工事しない方法を検討します。この考え方を、私たちは「そのまんま断熱」と呼んでいます。

壊さないことは、性能をあきらめることではありません。全部を一度に変えなくても、どこに断熱を入れ、どこで空気を止め、何を優先するかを家全体で考えることが大事なんですよね。

工事の考え方がわかると、どれくらいの期間で終わるのかも見えてきます。

5. 壊さない工事は、短い期間で終わる

使っていない部屋 活用の壊さない工事は、短い期間で終わるを表す図解イラスト

空き部屋を使えるようにしたいと思っても、長く生活に影響する工事は避けたいものです。

壁を壊さず、見えるところを工事しない、そのまんま断熱なら、工事は1週間かかりません。

もちろん、工事の内容や家の状態によって、必要なことは変わります。それでも、空き部屋を活用するために、全面改修を前提に考える必要はありません。

私は、まず壊さずにできる方法があるかを確認したいと考えています。今の住まいを大切にしながら、使っていない部屋を使える場所へ変える。そのために何ができるかを見ていくことが、断熱リフォームの出発点です。

では、どこまでできるのかを判断するために必要な確認についてお伝えします。

6. 家ごとに違う寒さ・暑さの原因は現地で確かめる

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同じように使っていない部屋でも、暑さ・寒さの原因は家によってさまざまです。

窓の影響が大きい家もあれば、床下からの冷えが関係している家、天井裏の熱が影響している家もあります。断熱材の状態や、空気の通り道も一軒ずつ違うんです。

写真や図面だけで、必要な工事を決めることはできません。プロが現地で家の状態を確かめ、床下や天井裏、窓まわりなどを見たうえで考える必要があります。

現地で確かめた内容をもとに、その家に合う方法を考えることが次の一歩になります。

7. まとめ|使っていない部屋を、楽しめる場所へ変えよう

活用のまとめ|使っていない部屋を、楽しめる場所へ変えようを表す図解イラスト

使っていない部屋が生まれる背景には、部屋ごとの大きな温度差があるかもしれません。

夏は暑く、冬は寒いから入らなかった部屋も、床・天井・窓を見直すことで、趣味や映画、創作、教室などに使える可能性があります。

使っていない部屋も、夏涼しく冬暖かく整えれば、暮らしの楽しみを増やす場所にできます。

まずは、その部屋がなぜ使われなくなったのかを考えるところから始めてみてくださいね。

使っていない部屋を、夏涼しく冬暖かい楽しめる場所に変えたい方は、私たちの無料の断熱診断をご利用ください。プロが現地で家の状態を確かめ、どこに暑さや寒さの原因があるのかを確認します。